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ブラジルにおけるキャラクタービジネス
大学院や仕事や子育てに追われているうちに 2ヶ月が経ってしまいましたね。しかし後4ヶ月で卒業だ!ラストスパートをかけるぞ!!
先週はキャラクタービジネスマネジメントの授業が終わり、レポートを提出しましたが、それだけで終わらせるのはちょっともったいない気がしたので、ここに載せておきます。
キャラクタービジネスは少子化の影響を最も受ける産業の一つであり、長期的には日本国内では成長の見込みの少ない分野です。その対策の一つとしては海外展開が有望視されており、幸いにも日本のコンテンツは海外で浸透しているため、比較的短時間でビジネスが発展する可能性があります。今後若い人口 が豊富に存在する新興国は注目を集めており、特にBRICsなど金融危機に耐えて、経済発展を続いている国に大きなチャンスがあります。その中で中国・イ ンド・ロシアなどは距離や言語などによって企業の注目を集めていますが、コンテンツ業界の殆どがブラジルに注目をしていないのが現状です。
ブ ラジルは約2億人の人口における24歳以下の割合は約半分を占めており、尚且つ平均収入は中国やインドなどを上まっている特徴があり、今後も人口と経済成 長が見込める大きなマーケットでもあります。現時点ではキャラクタービジネスは年間の商品の売上げは約1700億円、550のプロパティーを約80社が エージェントとして活躍しているのが現状であり、規模としては小さいのですが、年間6%成長し続けており、現地のライセンスビジネス団体が見込むポテン シャルは約5000億円とまだ余裕があります。
現時点では日本のプロパティーは殆ど成功しておらず、アメリカやブラジル産 のキャラクターがライセンスマーケットを支配しています。その理由は一部日本と東南アジアの関係に似いており、アメリカの方が距離的にも、文化的にも近い ところにありますが、アメリカの場合はライツホルダー自体がブラジルに進出しているのが大きく関係していると思われます。現にサンリオが87年にブラジル で子会社を設立をして、唯一継続的にビジネスを展開をし続けられており、ライセンスはもちろん、得意のサンリオショップまでも7店舗を展開できるまでに人 気なプロパティーに成長させることに成功できました。
日本のコンテンツはアニメとマンガを中心にブ ラジルの若者に高い人気を誇っていますが、それらのライセンスビジネスでの開発は遅れを取っているのが現状です。もちろん、ブーム化したプロパティーは 80年代の東映の特撮モノ、90年代の聖士聖矢とドラゴンボール、2000年代のポケモンなどがありましたが、それらは自然現象に近い要素があり、アメリ カプロパティーのように仕掛けられたプロデュースではありません。そのせいで、ブームが過ぎ去り、次のプロパティーを仕掛ける様な体制はいつまでも作れな いでいます。
ブラジルだけでなく、ラテンアメリカも同じ状況にあり、そして多くの新興国で同じよう な状態が続いていると思われるなか、その現状を打開するには、やはりコンテンツホルダー、もしくはアメリカのViz Mediaのような数社の合弁会社を設立し、現地のマーケットの開発にあたる以外はないと思われます。現在はコンテンツだけが世界で人気を集め、ビジネス 化に至っていないのは現地のエージェントに任せっきりにするモデルでリスクをとらない体制にあるのではないかと。
コ ンテンツ業界では成功事例は少ないですが、視野を広げてみると幾つもの成功事例が見られます。総合商社、自動車メーカーや家電メーカーは当たり前ですが、 食品メーカーでラテンアメリカ市場を開拓して成功している企業(日進・味の素・ヤクルト)もあれば、教育分野(KUMON)でもあります。これらの共通点 としてはやはり現地法人を設立して、数十年をかけてマーケットを理解し、ブランドを構築してきたことです。
し かし、彼らパイオニアーの場合は全くのゼロからのスタートであった上に、ラテンアメリカやブラジルの政治・経済状況がまだ不安定にあった時期の参入であっ たためにこれだけの時間が掛かったとも言えます。当時の状況に比べると、今からのコンテンツやキャラクタービジネスでの参入は比較的に投資額が少なく、市 場開発期間も短く済むことから、あらゆる分野で外資系の投資ラッシュが続いています。日本企業も新たに投資を始めている企業も出てきています。円高をこの ように利用して、積極的に海外展開を成功させることが出来れば、日本のキャラクタービジネスも今後も成長し続けることが可能だと思われます。

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